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火災における自助

こんにちは、サニーリスクマネジメントです。

これから冬に近づくにつれ空気が乾燥し始めて火災の危険が高まる時期と差し掛かりますが、火災が発生した際の初動対応はいくつご存知でしょうか。

有名かつ一般的なところでは「火の勢いを抑える」、「小さな火を消す」という目的で行われる初期消火活動が有名なところかと思われます。消火器や消火栓を使用した訓練や体験も多く行われています。今回は、「自らの目の前で火が起こったら?」という想定で、消火のために初めに行うべきことをお伝えします。


目と鼻の先、すぐ目の前で火災が起きたら


今回想定するのは、火を使った作業や花火など火を扱う遊びで文字通り自らのすぐ目の前で火災が発生した場合です。火を使用していたところ、誤って自らの衣服に火が燃え移ってしまいました。熱いで表現できる範囲を超える熱さで、少しでも早く消さなければ燃え広がってしまいます。さて、どのようにして消火するのが良いでしょうか。


まずは水をかけるという方法が思いつくかもしれません。例えばキッチンで料理をしていたら水道がすぐに目につくかもしれませんが、気をつけて!キッチンには電化製品がたくさんあります。水がそれらに掛かった場合、機器の故障や感電などさらなる被害が起きるかもしれません。それに、火災の原因が揚げ物の調理中だった場合に水を使うのは逆効果。水が油に触れると激しい水蒸気が出たり、水が油を弾くことで他の場所で着火することで火災が激化したりします


実は、多くの種類の火災に対応できる可能性のある方法として、炎周辺の酸素の供給を止めたり酸素濃度を低下させたりすることで消火に繋げる「窒息消火」があります。小さな火で皮膚に到達していない場合は「Stop, Drop & Roll(ストップ・ドロップ アンド ロール)」という方法がおすすめです。


自力で身に付いた火を消す


「Stop, Drop & Roll(ストップ・ドロップ アンド ロール)」は、自らの身体に炎が燃え移った際に地面に転がることで窒息消火を試みる消火方法です。Stopで立ち止まり、Dropで地面に伏せ、Rollで火が消えるまで左右にゴロゴロと転がることで燃焼に使用される酸素の供給を絶ち燃焼を止めます。


この時、まずStopでしっかりと立ち止まることが必要です。自らに炎が燃え移ると恐怖やパニックに近い状態となり慌てふためいてしまうかもしれませんが、ジタバタと動いてしまうと、その動きの分だけ分子の運動も盛んになってしまうため、かえって炎が激化してしまいます。可能な限り冷静に伏せる・転がるのDrop & Rollを実施しましょう。



少し化学的な解説を付けておくと、火災に関しては酸素・燃料・熱・化学連鎖反応で構成される「火の4要素」があり、火はこの4つの要素が集まることで燃え、また燃え広がる仕組みになっています。裏を返せば、このうちひとつでも欠けば火は発生せず、また消火したり延焼を防いだりすることができるということです。「Stop, Drop & Roll」は「火の4要素」のうち酸素を欠くことになるので、火が消えるのです。


「Stop, Drop & Roll」考案の経緯


「Stop, Drop & Roll」はアメリカ合衆国で考えられた「子どもの自助」のための方法でした。1970年代から80年代のアメリカでは子どもの火遊びによる火災が多く発生していました。大抵の事例では子どもが留守番中や家族の目の付かないところでちょっとした遊びやいたずらの気持ち、興味本位でライターやマッチを使ったところ、カーテンや衣服に燃え移り、自分ではどうにもすることができないまま火災が発生したという流れが実況見分や調査から明らかになりました。


子どもは大人に比べて非常に興味関心が強いため、「火」というものは不思議で興味深いもの、魅力的なものに見えるのです。ただ、ひとたび燃え上がるのを見ると、その延焼の速さや熱さに恐怖を抱きます。「火は怖いものである」というのは大人でも同じように感じるでしょう。


子どもたちを火災から守るために


「Stop, Drop & Roll」は子どもが火遊びで命を失うことがなくなるようにと、消火活動にあたりながらその現場を目前で何度も見てきた消防士たちが子どもでも理解しやすく、一人でもできる消火方法として編み出したものであり、現在では幼稚園くらいの年齢の子どもを対象に消防署や地域主催で説明会や体験会が実施されています。


また、日本でも一部の保育園や幼稚園では防災訓練や消火訓練の一環として地元の消防士による出前授業の中で「Stop, Drop & Roll」を子どもたちに伝えているところもあり、今後日本でも拡大が期待されています。「Stop, Drop & Roll」は子どもだけでなくどの年齢にも有効な方法ですから、実際にやってみて覚えているともしもの時に役に立つかもしれません。


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