こんにちは、サニーリスクマネジメントです。
2024年2月27日から、千葉県東方沖で地震が相次いでいます。2月29日の夕方と3月1日の早朝に2度、最大震度4の地震が観測されており、揺れを感じた方は不安を感じられたかと存じます。
サニーリスクマネジメントでは、2024年2月1日から3月1日午前5時43分までに千葉県付近で発生した地震に関するデータをもとに概況を分析しました。今回のブログでは、気象庁による地震の観測データ(2024年2月1日午前4時20分〜2024年3月1日午前5時43分)や報道をもとに活用した概況分析をお伝えします。また、これまでに千葉県東方沖等で発生した地震についてもご紹介します。今後の地震への備えや警戒にお役立ていただけますと幸いです。
'24年2月、千葉県東方沖での地震の発生
2月27日から相次いで千葉県付近で発生している地震。下表は、気象庁が発表した地震速報のうち、2024年2月1日から3月1日午前5時43分にかけての情報の中から千葉県北西部・千葉県南東沖・千葉県南部・千葉県東方沖で発生した地震に関するデータを抽出し表にしたものです。
この表を見てみると、まず、2月27日午後9時44分の地震から、震央が千葉県東方沖に集中していることが分かります。また、震源の深さについても、2月18日までは70kmや110kmなど深いものが中心となっている一方、27日以降は20kmから40kmと、比較的浅いところで発生する地震が多くなっています。
また、2月29日午前11時13分以降は地震そのものの規模を表すマグニチュード(表では気象庁マグニチュード「Mj」と記載)が5に近いものが相次いで発生し、29日午前11時から3月1日午前6時までの約20時間でMj4.6〜5.2の地震が5回発生しています。
2024年3月1日午後3時時点で上記の地域における地震速報は確認されておらず、地震は検知されていないものと思われますが、今後の動向に注意が必要です。
地震発生エリアの簡易分析
上に示した表をもとに、震央の北緯・東経・深さをプロットしたのが下の図です。
上の図には、2024年2月27日午後9時44分から3月1日午前5時43分に発生した16の地震の震央を、赤のばつ印で示しています。また、震央が付近で3つ以上みられたエリアについてはホットスポットとしてピンク色の囲みで示しています。
これを見ると、震央は海側で、ホットスポットは、(A)北緯35度4分/東経140度5分/深さ20km、(B)北緯35度4分/東経140度6分/深さ30kmという2つの地点で多く地震が発生していることが分かります。(A)は長生村の一松海水浴場から東に約10km、海面からの深さ20km、(B)は一宮町の一宮海水浴場から東に約10km、海面からの深さ30kmの地点にあると考えることができます。
これまでに付近で発生した地震・災害
これまでにも、何度か千葉県東方沖を震源とする地震が発生しています。千葉県東方沖で発生した大きな地震としては、千葉県の「じぶん防災」に、①1987(昭和62)年、②2012(平成24)年の2つの地震が掲載されています。
1987(昭和62)年の「千葉県東方沖地震」では、M6.7の地震が発生し震度5を観測。千葉県全域で死者2名、負傷者161名のほか、全壊
16棟、半壊102棟、一部損壊7万棟超と住家被害も大きく、また、断水約5万戸、停電約2万9千戸、ガス停止約5千戸と、ライフラインにも大きな影響が出た災害でした。
2012(平成24)年に千葉県東方沖を震源として発生した地震はM6.1、最大震度5強で、県内の死者1名、負傷者1名、家屋被害200棟超、銚子市や香取市で1.5万戸が一時断水するなどの被害が出ました。
これまで複数の地震が発生し、人的・物的被害も発生している千葉県東方沖での地震。2012年にもライフラインに被害が出ているため、地震そのものに対する警戒だけでなく、備蓄などの準備も重要になるでしょう。
地震・火災対策、今一度見直しを
地震の発生状況や地理的状況に関わらず全国どこでも共通ですが、今一度身の回りの地震対策や避難の準備を振り返ってみましょう。
・地震で転倒する可能性のある家具は固定されていますか?
・防災リュックは用意できていますか、備蓄品の保存期限等は切れていませんか?
・最寄りの一時避難場所や指定避難所の場所と行き方は把握していますか?
・災害が発生した場合の連絡手段や安否確認方法は確保していますか? ・感震ブレーカーの設置など、火災対策もできていますか?
特に上の5点については早急にご確認いただき、いつ災害が起きても安全に在宅避難をしたり、迅速に避難したりできるような取り組みをしておくと安心です。火災についても、本日
3月1日から7日までが春の全国火災予防運動の期間となっていますので、普段の火災リスクだけでなく、地震発生時の火災リスク(倒壊家屋での延焼・通電火災等)についてもあわせてご確認ください。
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